キャンプ用の薪ストーブの暖かさについてご存じでしょうか?
寒さの厳しい冬キャンプであっても、テント内に薪ストーブを設置すれば、暖かく快適に過ごすことができます。
ではキャンプ用の薪ストーブは一体どれくらいの暖かさなのでしょうか。
また冬キャンプで使われる他の暖房器具にはどんなものがあるのでしょうか。
今回はキャンプ用薪ストーブの暖かさと他の暖房器具との比較5選について詳しくご紹介します。
①キャンプ用薪ストーブの暖かさ
暖房器具の比較の1つ目が「キャンプ用薪ストーブの暖かさ」です。
キャンプ用薪ストーブの暖かさは、冬キャンプに使われる暖房器具の中では最強の暖かさを持ちます。
薪ストーブの暖かさを感じる仕組みは「輻射熱」と「対流熱」という、異なる2つの熱から暖かさを感じます。
輻射熱とは、薪ストーブの場合、薪を燃焼させた時に発生する熱エネルギーのことです。
薪ストーブの輻射熱は本体や煙突から直接伝わり、薪ストーブから見える180度の範囲に輻射熱(赤外線)が放射されます。
もう一方の対流熱とは、薪ストーブから発生した暖かい空気が上に向かって流れ、やがて部屋の中を対流して、時間をかけてゆっくりと部屋全体を暖めてくれる熱のことです。
冬キャンプで薪ストーブから発せられた対流熱は、テントの天井付近に集まります。
普通に薪をくべているだけでも、天井付近の温度は軽く35度近くになります。
天井付近が35度近くの温度になってくると、例えテント外がマイナスであっても、テント内の人が過ごす場所は17度~20度くらいをキープします。
17度~20度くらいの温度とは、上着を着たまま動いていると「暑い」と感じるくらいの温度です。
また対流熱は、熱がテントの天井付近に集まることから、サーキュレーターなどで、空気を強制的に循環すればエアコン並みの暖かさを実現します。
まとめるとキャンプ用薪ストーブの持つ「輻射熱」と「対流熱」という暖かさは、普通に薪をくべているだけで、テント内で上着なしの状態でいることができる暖かさです。
薪ストーブは、薪をくべ続けたり、灰をかきだしたりする手間はありますが、最も有効な冬キャンプでの暖房器具です。
②対流式石油ストーブの暖かさ
暖房器具の比較の2つ目が「対流式石油ストーブの暖かさ」です。
ところで石油ストーブには「対流式」と「反射式」の2つのタイプの石油ストーブがあります。
一般的に対流式石油ストーブとは「円柱型」の石油ストーブのことです。
対流式石油ストーブの特徴は「空気を対流させて、部屋全体を温める」方式です。
石油ストーブの熱によって、暖かくなった空気が上昇することによって対流が発生します。対流が発生することで、部屋全体がゆっくりと時間をかけて暖かくなる仕組みです。
薪ストーブの「対流熱」と似ている暖かさです。
対流式石油ストーブは、冬キャンプで使われる時にはやや広めで、大所帯のテントの時に使われます。
ただし薪ストーブほどの暖かさはありません。
その分燃料を数時間ごとに入れる手間はなく、そのまま使い続けることができます。
③反射式石油ストーブの暖かさ
暖房器具の比較の3つ目が「反射式石油ストーブの暖かさ」です。
石油ストーブのもう一つのメジャーなタイプが、反射式石油ストーブです。
一般的に反射式石油ストーブとは「四角い箱型」の石油ストーブのことです。
反射式石油ストーブの特徴は、輻射熱(赤外線)で直接暖めます。
反射式石油ストーブは、空気を暖めるのではなく「赤外線で直接的に反射板の正面を集中的に暖める」方式です。
赤外線なので、反射式石油ストーブは、じんわりした暖かさを感じることができます。
よってキャンプ用薪ストーブや対流式石油ストーブのように、部屋の中の空気を対流させて暖めるようなストーブではありません。
反射式石油ストーブは、反射板の正面にいる対象に対してだけ、ピンポイントで暖める暖房器具です。
こちらはどちらかというとテント内全体ではなく、だれか1人だけを集中して暖めることに向いています。
④カセットガスストーブの暖かさ
暖房器具の比較の4つ目が「カセットガスストーブの暖かさ」です。
カセットガスストーブも、冬キャンプでは定番の暖房器具です。
カセットガスストーブとは「カセットボンベ(CB缶)」を利用したストーブのことです。
特徴は小型で携帯性が高く、操作が簡単で、燃料の充填がカセットガスを入れ替えるだけなので、大変扱いやすいという特徴があります。
またテント内だけでなく、外で寛いでいる時もチェアのそばに置いて暖まることができます。
ポータブルで、屋外でも使える自由度が高い暖房器具です。
⑤赤外線ガスヒーターの暖かさ
暖房器具の比較の5つ目が「赤外線ガスヒーターの暖かさ」です。
こちらは最近よく出回るようになってきた冬キャンプ用の暖房器具です。
赤外線ガスヒーターは、ガスを燃料にした暖房器具です。
特徴は、ガスに点火した後、アルミニウム合金のリフレクターで熱を発生させます。
燃料がガスという点以外は、ハロゲンヒーターのような仕組みで、立ち上がりが早く、正面にいるとカッカするほどの暑さです。
テント内でも使えますが、燃料がガスなので、ポータブル性が高く、冬場の釣りなどでも効果を発揮します。