キャンプ用薪ストーブの煙突の知識についてお探しですか?
キャンプで使う暖房器具の中でも、由一薪ストーブだけが「煙突」が使われています。
ではなぜ薪ストーブには煙突が使われているのでしょうか。
今回はキャンプ用薪ストーブの煙突の知識についてご紹介します。
目次
なぜキャンプ用薪ストーブには煙突が使われているのか?
みなさんは一体なぜキャンプ用薪ストーブに煙突が使われているのかご存知ですか?
一般的には、煙突が使われている理由は、燃焼後の煙の排出といわれています。
ところがキャンプ用薪ストーブに煙突が使われている本当の理由は「ドラフト(上昇気流)」を発生させるためです。
キャンプ用薪ストーブは、煙突を使い「ドラフト(上昇気流)」を発生させることができます。
これにより他の暖房器具よりも、圧倒的な高火力で熱を発生させることができます。
煙突は「ドラフト(上昇気流)」を発生させるための装置なのです。
ドラフト(上昇気流)とは一体何か?
みなさんは「ドラフト(上昇気流)」というものをご存じでしょうか?
ドラフトは別名「煙突効果」とも呼ばれており「煙突」が使われている時に発生する現象のことです。
「ドラフト(上昇気流)」の仕組みを簡単にご説明します。
キャンプ用薪ストーブで燃焼が始まると、温かい空気が発生して、煙突の中を上昇していきます。
温かい空気が煙突の先端から排出されると、薪ストーブは真空状態になります。すると薪ストーブは新しい空気を吸入します。
この一連の仕組みのことを「ドラフト(上昇気流)」といいます。
キャンプ用薪ストーブの燃焼とドラフトの強弱の関係!
キャンプ用薪ストーブの燃焼とドラフトの強弱には、大きな関係があります。
①薪ストーブの燃焼が強くなる
ドラフトが強いと、薪ストーブの燃焼も強くなります。
ドラフトが強い状態とは、煙突内の空気の上昇が激しくなる状態です。
②薪ストーブの燃焼が弱くなる
ドラフトが弱いと、薪ストーブの燃焼は弱くなります。
ドラフトが弱い状態とは、煙突内の空気の上昇が緩やかな時です。
煙突とドラフトの強弱の5つの関係!
煙突とドラフトの強弱には、大きな関係があります。
こちらでは煙突とドラフトの強弱の5つの関係についてご紹介します。
①煙突の立ち上がりが真っ直ぐ
煙突の立ち上がりが真っ直ぐな時は、ドラフトが強くなります。
煙突が真っ直ぐだと、煙突内の上昇気流をさえぎる物がなく、スムーズに温かい空気が煙突外へ排出されます。
そのためドラフトが強くなります。
②煙突が高い
煙突の立ち上がりが高いほど、ドラフトが強くなります。
煙突が薪ストーブの燃焼室から距離が高くなるほど、温度差が広くなります。
温度差が広くなることで、強いドラフトが発生します。
煙突を1m伸ばすと、理論上では約10%ほどドラフトが強くなるといわれています。
③煙突の外気の温度が低い
煙突の外気の温度が低いほど、ドラフトが強くなります。
煙突の外気が低くなることで、薪ストーブの燃焼室との温度差が広くなり、ドラフトも強くなります。
一般的に真冬や寒い日ほど、ドラフトも強くなります。
④煙突の径が広い
煙突の径が広いほど、ドラフトも強くなります。
煙突の径が広いと、上昇気流がより大きなボリュームで上昇することから、比例してドラフトも強くなります。
⑤煙突内部の温度が高い
煙突内部の温度が高いほど、ドラフトも強くなります。
煙突内部の温度が高い状態とは「断熱二重煙突」を採用されている時です。
断熱二重煙突が使われていると、薪ストーブの燃焼室から煙突の先端まで、温度が高いままなので、強力なドラフトを発生します。
シングル煙突と断熱二重煙突の6つの比較!
みなさんは煙突にはシングル煙突と断熱二重煙突の2つがあることはご存じでしょうか?
この2つの煙突には、一体どんな違いがあるのでしょうか。
こちらではシングル煙突と断熱二重煙突の6つの比較についてご紹介します。
①素材の厚み
素材の厚みは、断熱二重煙突が厚く、シングル煙突が薄いです。
断熱二重煙突は断熱材が埋め込まれており、シングル煙突は一枚物の金属をパイプ状にして造られています。
②ドラフト
ドラフトの比較は、断熱二重煙突が強く、シングル煙突が弱いです。
ドラフトの強弱の理由は、断熱二重煙突の素材が厚く、温度が高いまま先端まで温かい空気を運べるからです。
逆にシングル煙突の素材は薄く、外気の影響を受けやすく、先端に温かい空気が運ばれる前に急激に煙突が冷やされ、上昇気流が弱くなるからです。
③燃料の燃焼力
燃焼の燃焼力は、断熱二重煙突が完全燃焼しやすく、シングル煙突が不完全燃焼を起こしやすいです。
完全燃焼と不完全燃焼の違いは、ドラフトの強弱が影響しています。
ドラフトが強いほど完全燃焼しやすく、ドラフトが弱いほど不完全燃焼になりやすいです。
④煙突からの放熱性
煙突からの放熱性は、シングル煙突が高く、断熱二重煙突が低いです。
煙突からの放熱性の高低差の理由は、シングル煙突が一枚物の薄い金属製パイプなので、煙突の外部に熱が伝わりやすいからです。
それに対し断熱二重煙突は、厚みのある断熱材が埋め込まれていることから、外部にほとんど熱が逃げないからです。
⑤タールやススの付着度
タールやススの付着度は、断熱二重煙突が付着しにくく、シングル煙突が付着しやすいです。
理由は断熱二重煙突がドラフトが強く、燃料の燃焼力が高いので、タールやススが燃焼室や煙突の中で燃やされてしまうからです。
⑥価格
価格はシングル煙突が安く、断熱二重煙突が高いです。
シングル煙突は、二重煙突の約3分の1の価格で買えます。
価格が安いので、普及率も高いことから、ますます安くなっています。