キャンプ初心者の服装は?【気をつけるポイントを季節別で解説】

キャンプを始めるにあたって、意外と盲点だけど、ぜひ気をつけて欲しいのがキャンプ時の服装。 何を着ていけばいいのか悩んでいる人や、バーベキューやキャンプの服装で失敗してしまった経験がある人も多いのではないでしょうか。 人気のアクティビティやスポーツは、ウェアもグッズもラインナップはとってもオシャレ。 ストリートファッションとしてもアウトドアウェアは大人気です。 とは言ってもその機能や値段はさまざま。 今回は、何を基準にキャンプの服選びをしたらいいのかをご紹介していきます。 失敗例なども参考に、ぜひキャンプの知識として参考にして頂きたいと思います。

キャンプの服装の基本

ではキャンプをするのに好ましい服装とは? どの季節においても、基本はこんな感じ。

  • 火に強い
  • なるべく露出は少なめ
  • 動きやすい ・乾きやすい
  • 汚れたり穴が開いてもいい(もしくは汚れにくくて丈夫)

まず「火に強い」 特にジャージなどのポリエステル生地の服は、焚き火の熱で溶けたり、飛んだ火花で穴が開いたりしやすいです。

「露出を少なめに」するのは、日焼け・怪我・虫刺され・火花によるヤケドを予防するためです。

そしてテント設営や焚き火、調理などの作業をするのに動きやすく、汗や水濡れが乾きやすい服。 最終的に汚れても構わない服。

これらがキャンプの服装で押さえておきいポイントです。

とは言え、火に強く露出が少なめで丈夫な服は、硬くて厚手。 暑いし蒸れるし、動きやすさや快適さにも欠ける部分がどうしてもあります。 天気や気温、キャンプ地によって、服の何を優先すべきかを厳選しましょう。

グループキャンプやバーベキューの際には、参加者にどういう服装が好ましいかも事前にお知らせしてあげるととても良いですね!

シーズン毎の服装セレクトポイント

普段の服装と同じく、キャンプにもシーズン毎に季節に合ったものを選ぶ必要があります。 でも専門店で売っているアウトドアウェアを揃えるとなると予算のハードルがお高め。 多くの人にもっと気軽にキャンプを楽しんでもらえるように、抑えておきたいキャンプの服装のポイントをご紹介します。

  • 朝がかなり冷えるので、冬用の上着を持ってく
  • 気温差が激しいので、薄着に重ね着をして調整する

春の明け方の気温は、冬かと思うくらい寒いです。 予想しているよりももっとずっと寒いと思って下さい。 特に山間部は朝霧が立ち込めて一層冷え込みます。 上着も冬用のフリースなど厚手のものがおすすめ。 ズボンは厚手のものか、ズボンの下に履くインナーを着用すると良いです。

  • 暑いからといって肌の露出には要注意
  • 作業時とリラックスタイムの服装を着分けると安全で楽チン
  • 朝晩は真夏でも冷えるので長袖長ズボンを必ず用意する

夏の服装でありがちな失敗は「軽装」すぎることです。 またキャンプ場での軽装は、日焼けや虫射され、飛び火による火傷や怪我にも繋がります。 特に怪我や飛び火の危険が高い足元は露出を控えた方が良いでしょう。 テント設営から焚き火の準備や調理のまでの間は、安全面からも長袖長ズボンが好ましいです。 サンダルなどもケガをしやすいので、靴下をしっかり履くか、靴で作業するようにしましょう。 ただ、真夏は一日中ずっと長袖長ズボンでは暑すぎる場合も。 作業時だけ長袖を羽織ったり、作業後にはラフな服装に着替えてしまうなど、服装の切り替えをするようにしましょう。

  • 朝がかなり冷えるので冬用の上着を持っていく
  • 気温差が激しいので、薄着に重ね着をして調整する

秋は基本的に春と同じで、朝晩の気温差に要注意です。 特に秋は日中の暑さは夏と変わらないくらいの日もあるので、冷え込み対策が甘くなりがち。 調節しやすい服装を基本に、重ね着用の上着を何枚か用意すると良いです。

  • 保温性と吸湿速乾性のある高機能インナーを活用する
  • 3枚以上の重ね着をベースにして、多めに上着を持っていく
  • 靴下も重ね履きが基本
  • 肌に冷気が触れないよう隙間を埋める工夫を

冬の防寒対策に関しては衣類の機能がかなり影響してきます。 重ね着が基本ですが、肌に近いインナーは冬でも汗で蒸れることも多々あります。 汗が後に体を冷やす原因にもなるので、蒸れにくい素材のものを。 保温性と防風、吸湿速乾性に優れたインナーがおすすめです。

寝袋の中では足がとても冷えるので、靴下の重ね履きに加え、テントシューズを活用するなど工夫しましょう。 マフラーや耳あてなどのグッズで細かい調節を。 中からも外からも、とにかく服を濡らさないことが大切です。

一番外側に着るものはゴアテックスなどの防水仕様がベスト。 寒いと思っているとそれにしか意識がいかなくなり、キャンプを楽しめなくなってしまうので、防寒対策は余裕をもって準備していきましょう。

どんな素材の服がいいの?

では具体的にどんな素材のものを選べばいいのでしょうか。

  • 化学繊維(ポリエステルなど):吸湿速乾性⇒〇 耐火性⇒×
  • 天然素材(綿・ウールなど):吸湿速乾性⇒△ 耐火性⇒〇

このようにキャンプに必要な耐久性・耐火性・吸湿速乾性は、服1着でカバーする事はできません。 重ね着を基本とし、インナーを快適な化繊、アウターを丈夫な天然素材にするのがおすすめ。

またアウトドアショップなどでは焚き火ウェアとして難燃の化学繊維を使ったアウターも数多く揃っています。

以上のことから、おすすめのセットアップはこちら。

  • パンツ:綿か、綿と化繊の混合のワークパンツやデニム
  • Tシャツ:吸湿速乾に優れた化繊のTシャツ
  • アウター:暑い時は綿の薄手のシャツ、寒い時はウールや難燃素材のジャケット

とは言え、厳重な装備が必要な冬以外は着る枚数でどうにでも調節できるので、 綿でも化繊でもあまり問題はありません。 キャンプに必要な機能を備えた服はアウトドアショップなどでたくさんありますが、手持ちの服の中から選べば充分なのです。

まとめ

キャンプに必要な服の機能はたくさんありますが、それらの機能に優れた衣類を専門店で揃えようと思うと、なかなか高額になってしまいますよね。 ただでさえキャンプは道具を揃えたりするのにコストがかかるので、抑えられる費用は抑えたいですね。

まずは気軽にキャンプを経験してみてもらうためにも、最低限必要なポイントを知って、手持ちの服でキャンプに行ってみて下さい。 そして自分の経験を元に「次はどんな服が良さそう」とか「こういうのが欲しい」という課題を持ち帰って、それを元にキャンプ用の服を買いに行く事をおすすめします。

ただし冬のキャンプだけは、高機能の服や防寒グッズが必要で、どうしてもキャンプにかかる費用が高額になってきます。 まずは冬以外の季節で経験を積んでみて下さい。

キャンプとは、それぞれの楽しみ方やそれぞれのやり方があって、正解など無いものです。 服装ももちろん同じ。 でもなるべく怪我なく無く帰れるように、「身を守るもの」という意識で服を選んでみて下さい。 そしてぜひ安全で快適なキャンプを楽しんでください!