冬キャンプでの薪ストーブのテント内への設置の方法をお探し中ですか?
冬キャンプになると困るのが、テント内の寒さです。寒くて耐えられないことでしょう。
そんな時に欲しくなるのがテント内への暖房です。
暖房の中でも、特にキャンプで人気があるのが薪ストーブです。
では薪ストーブをテント内に設置するには一体どうすればよいのでしょうか。
今回は薪ストーブの仕組みと テント内への設置方法について詳しくご紹介します。
目次
薪ストーブの仕組みとは?
薪ストーブの印象といえば、極端にいうと「焚き火」を、金属の箱の中で燃やしているようなものですよね。
では薪ストーブと焚き火は一体何が違うのでしょうか。
こちらでは薪ストーブと焚き火の違い、薪ストーブが熱を作り出す仕組み、薪ストーブが一酸化炭素中毒を発生しにくい理由についてそれぞれご説明します。
①薪ストーブと焚き火の違い 薪ストーブは遠赤外線で温めている
薪ストーブと焚き火の温め方は全く違います。
焚き火は「炎」から発生する「熱」で直接温めています。
それに対して薪ストーブは、薪を燃やした「熱」は、ストーブ内に「蓄熱」されます。
次に「蓄熱」された「熱」が、ストーブの表面から放射され「遠赤外線」となり周囲を温めます。
よって薪ストーブは遠赤外線によって間接的に温めています。
②薪ストーブの熱の作り方の仕組み
薪ストーブの内部では、一体どんな「熱の作り方の仕組み」で、周りを温めているのでしょうか。
薪ストーブは、2段階の仕組みで「熱」を作り出しています。
1段階目は、単純に薪を燃やすことで「熱」を発生させています。
2段階目は、薪が燃えると発生する「可燃性ガス」を再利用します。
この「可燃性ガス」を、さらに燃やすことで「2次燃焼」という仕組みを起こし、さらに「熱」を作り出します。
この「2次燃焼」を起こすことで、副産物として煙突からは無色、無臭の排気が放出され「すす」もほとんどでません。
まとめると薪ストーブは、2段階の燃焼を起こすことで、最大の熱エネルギーを作り、クリーンな排出物を出しているということになります。
③薪ストーブは一酸化炭素中毒が起こりにくい
多くの人たちは、薪ストーブはテント内で薪を燃やすことから「一酸化炭素中毒」の心配をしているかもしれません。
ところが正しい使い方をすれば薪ストーブは、一酸化炭素中毒が起こりにくい暖房器具と言われています。
その理由は2つあります。
1つ目は薪ストーブは「2次燃焼」をしていることから、ストーブの中はほとんど全て燃焼しきっているからです。
2つ目は薪ストーブは、煙突から全ての燃焼ガスを排気していることから、テント内には燃焼ガスがとどまらないからです。
当然のことですが薪ストーブは、テント内では必ず煙突を設置する必要があります。
以上2つの理由から薪ストーブは、テント内では一酸化炭素中毒が起こりにくいといえます。
テントキャンプでは、薪ストーブを安心してお使いください。
④一酸化炭素中毒とは?
ところで「一酸化炭素(CO)中毒」とは一体どんなものなのでしょうか。
暖房器具を使うと、心配になってくるのが「一酸化炭素中毒」です。
一酸化炭素とは、読んで字のごとく二酸化炭素より「酸素」が一つ足りない酸化物(酸素と他の元素との化合物)のことです。
一酸化炭素は、燃焼している時に、酸素が不足して不完全燃焼を起こしたことで、一酸化炭素という「有毒なガス」が発生します。
一酸化炭素中毒は、人体に重篤な悪影響を及ぼす「有毒なガス」です。
暖房器具を使う時には、一酸化炭素中毒に十分注意されてください。
薪ストーブのテント内への設置の方法
薪ストーブは、他のキャンプギアとは違い、安全やテント内での不自由さを感じなくてすむように、しっかりと考えて設置する必要があります。
こちらでは薪ストーブのテント内への設置の仕方についてわかりやすくご説明します。
①設置場所の決定
薪ストーブのテント内への設置で、最初にやることは、薪ストーブの設置場所の決定です。
テント内は安全や導線などの関係から、薪ストーブの設置の場所はどこでも良いわけではありません。
また一度設置すると、今度は簡単には変更できません。
それらのことから、できるだけテントから距離(約40cm以上)を置き、導線の邪魔にならない場所に設置しましょう。
②煙突穴をテントにあける
薪ストーブの位置を決定した次は煙突穴をテントにあけます。
やり方は、テントに煙突が立ち上がる場所を合わせます。
テントに煙突が立ち上がる場所に「フラッシングキット」を当て、マーキングをして、カッターできれいに穴をあけます。
フラッシングキットとは、テントから煙突を放出するための「煙突の出口キット」のことです。
フラッシングキットは、イメージ的にはドリンクを飲む時に、ストローを差し込むフタの「開口」の役目になります。
フラッシングキットがあることで、テントに破れが起こらず、煙突の放出も問題なくスムーズにできます。
③フラッシングキットのテントへの装着
テントに穴があいたら、次にその穴にフラッシングキットを装着します。
やり方は、フラッシングキットを穴に合わせ、テントの内側と外側から、ステンレスプレートではさみ込み、ボルトを締めて固定します。
④フラッシングキットから煙突を通して完成
フラッシングキットが装着できたら、その穴から煙突を外部に通します。
煙突を真っすぐに立て、煙突が倒れないようにワイヤーで固定したら完成です。