キャンプ用薪ストーブで、逆流が起こる理由をお探しですか?
キャンプ用薪ストーブ初心者さまであれば、まさか薪ストーブの煙が逆流してくるだなんて想像できないことでしょう。
みなさん窓から見える「炎」に、期待に胸を膨らませていたことでしょう。
ところが突然薪ストーブの火は消え、薪ストーブの隙間から、煙がテント内に立ち込めてくることがあります。
薪ストーブの煙の逆流は突然起こります。
では一体どんな理由で、薪ストーブの煙の逆流は起こるのでしょうか。
今回はキャンプ用薪ストーブで逆流が起こる6つの理由と対策について詳しくご紹介します。
目次
キャンプ用薪ストーブの煙が正常に排出されるための3つの条件
キャンプ用薪ストーブの煙が、どんな仕組みで正常に排出されているのかご存じでしょうか?
薪ストーブの煙を、正常に排出するには「ドラフト(上昇気流)」を効果的に働かせる必要があります。
こちらでは薪ストーブの煙が正常に排出するための「ドラフト(上昇気流)」が、効果的に発生するための3つの条件についてご説明します。
①煙突が真っすぐ立ち上がっている
ドラフトが効果的に発生するための1つ目の条件は「煙突が真っすぐ立ち上がっている」ことです。
煙突が真っすぐであるほど、ドラフトが効果的に発生しやすくなります。
逆に煙突の曲がりが多いほど、ドラフトは発生しにくくなります。
②煙突はできるだけ高く
ドラフトが効果的に発生するための2つ目の条件は「煙突はできるだけ高く」することです。
煙突が高ければ高いほど、燃焼室(最も温度が高い場所)から離れます。
煙突が燃焼室から離れた位置にあるほど、強力なドラフトが発生します。
理由は煙突と燃焼室に、大きな「気圧差が生まれる」からです。
③燃焼室の温度をできるだけ高温にする
ドラフトが効果的に発生するための3つ目の条件は「燃焼室の温度をできるだけ高温にする」ことです。
こちらは煙突とセットになっています。
燃焼室の温度が高くなるほど高気圧化します。逆に燃焼室からより離れた煙突の先端ほど温度が低くなり低気圧化します。
気圧は高い方から低い方へ流れるので、燃焼室で作られた高い気圧は、煙突を昇って煙突の外に排出されます。
この時一緒に煙も排出されるという仕組みです。
「ドラフト(上昇気流)」の仕組みがわかることで「逆流」の仕組みも簡単にわかるようになります。
キャンプ用薪ストーブで逆流が起こる6つの理由と対策!
前章で「ドラフト(上昇気流)」の仕組みが、ご理解いただけたことと思います。
「逆流」が起こる仕組みは、ほとんどの場合「ドラフト(上昇気流)」に異常がある場合です。
こちらではキャンプ用薪ストーブで逆流が起こる6つの理由と対策についてわかりやすくご説明します。
①煙突に曲がりがある
キャンプ用薪ストーブで逆流が起こる1つ目の理由が「煙突に曲がりがある」ことです。
一般的に煙突が真っすぐ垂直に伸びていれば、正常に「ドラフト(上昇気流)」が起こります。
ところが途中に、何らかの曲がりがあるほど「逆流」が発生しやすくなります。
また煙突が「L字型」の横引き煙突の場合、横1:縦2の比率が崩れると「逆流」しやすくなります。
対策はできるだけ煙突は、縦に真っすぐな煙突にすることで「逆流」は起こりにくくなります。
②薪の乾燥が不十分
キャンプ用薪ストーブで逆流が起こる2つ目の理由が「薪の乾燥が不十分」ということです。
薪は生木であるほど、多くの水分を含んでいます。
当然水分を含んだ薪を燃やそうとすると、不完全燃焼を起こします。
不完全燃焼を起こすと、煙が発生します。
また不完全燃焼を起こすことで、燃焼室内の温度が高くならず「ドラフト(上昇気流)」が正常に起こりにくくなることから「逆流」が発生しやすくなります。
対策は薪は2~3年近く乾燥させたものを使うことで「逆流」を回避しやすくなります。
③煙突が詰まっている
キャンプ用薪ストーブで逆流が起こる3つ目の理由が「煙突が詰まっている」ということです。
煙突を掃除せずに長期間使っていると、煙突にススやタールがこびりつきます。
進行すると、やがてススやタールは煙突内を塞いでしまいます。
すると「ドラフト(上昇気流)」が起こらなくなり、燃焼室内で発生した煙は「逆流」を起こしています。
対策は、煙突内をこまめに掃除をすることで「逆流」が起こりにくくなります。
④換気扇でテント内の空気を排出している
キャンプ用薪ストーブで逆流が起こる4つ目の理由が「換気扇でテント内の空気を排出している」ということです。
こちらは結構見落としがちな理由です。
テント内で薪ストーブを焚くと、テント内が暖まり気圧が高くなります。
ところが換気扇でテント内の空気を排出していると、高い気圧が外に排出されテント内は気圧が下がってしまいます。
テント内の気圧が下がってしまうと、燃焼室で暖められた空気は、気圧の低いテント内を目指します。
すると燃焼室で暖められた空気と一緒に煙もテント内に向かうため「逆流」が発生します。
対策は薪ストーブを使用中は換気扇を使わないことです。
⑤焚き方が間違っている
キャンプ用薪ストーブで逆流が起こる5つ目の理由が「焚き方が間違っている」ということです。
こちらはキャンプ用薪ストーブ初心者さまに起こりがちな理由です。
薪の火おこしや焚き方自体が上手くないことから「ドラフト(上昇気流)」自体が発生できずに「逆流」が発生したということです。
対策としては、薪ストーブ上級者やキャンプ場のインストラクターから、正しい薪ストーブの使い方のレクチャーをしてもらうことです。
⑤強風が起こっている
キャンプ用薪ストーブで逆流が起こる6つ目の理由が「強風が起こっている」ということです。
強風が起こっている時は、煙突の中に強風が入ってくる可能性があります。
その時は「ドラフト(上昇気流)」よりも、強風が強いことから「逆流」が発生しやすくなります。
対策としては強風の間は、薪ストーブの使用をやめておきましょう。